過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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347: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/06/28(木) 03:05:39.80 ID:2bCS3gDYo

 頭で考えていたこととは異なる言葉が口をついて出て、マミはハッと唇を押さえた。
 最も肝心な魔女の正体について問うつもりが、ほぼ無意識に喋っていた。
 それは未だ思考と乖離した感情の仕業、言わば心の声。

 マミは大いに困惑したが、どの道はっきりさせておかなければならない。
でなければ、彼が秘密を明かしたとして正直に受け取るか疑うかも違ってくる。
 妙な話だが、彼に対する感情でマミの真実は変わり得るのだ。
 そして、特に迷う素振りもなくキュゥべえは言う。

「君は僕をどう思っているんだい?」

 肯定でも否定でもなく、逆に質問で返された。
 それを確かめたくて訊いたのに、そのまま返されては答えようがない。
 だがマミは、

「私は……あなたを友達……だと思っているわ」

 と、言葉に詰まりつつも答えた。
 嘘ではない。信じたい気持ちは今も変わらない。
 
「じゃあ僕は君の友達だろうね」

 だが、キュゥべえは即答だった。
 しかし、そんな引っ掛かる物言いでマミが納得できるはずもなく。
 むしろ怒りに火を点けた。

「じゃあ? だろう? どういう意味? 変な誤魔化しは止めて!」

 マミが激昂しかける。
 いっそ、否定された方がまだ良い。それなら諦めもつく。
仕方がないと、自ら離れたのではなく彼に切り捨てられたのだと自分を慰められる。




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