過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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40: ◆ySV3bQLdI.[sage saga]
2012/04/02(月) 01:01:53.03 ID:qak/jpDJo

 確かに、マミが何やら意固地になっているだけなら捨て置いてもいいのだが。

「あの、マミさんには私たちが付き添いますから」

「あたしたちは一人でも帰れますし……」

 マミと鋼牙の亀裂を察したのか、二人は明らかに気を使っている。
 鋼牙は黙考した末、

「なら、俺は少しここを調べていく。これを持っていけ」

 言って、マミに手の中の物を差し出した。魔女が落とした黒い宝石、グリーフシードである。

「それは……っ……」

 それを見たマミは眉根を寄せ、口を固く引き結ぶ。何か言いたげな苦い顔。
 自分だけでは間違いなく死んでいた。鋼牙に救われ、力を借りて、命辛々もぎ取った勝利である。
自分の実力と胸を張って勝利を誇れない以上、素直に受け取るのは抵抗があった。

「魔女を倒したのはお前だ。それに、どうせ俺には無用の長物だ」

 鋼牙は、まだ受け取り渋るマミの代わりに、肩を支えるさやかにグリーフシードを手渡す。
そして、それきり何も言わず背を向けて、魔戒剣を拾いに歩き出した。
 マミは暫らく苦い顔のまま鋼牙を見つめていたが、やがて同じように背中を向けて歩き出した。



 マミとさやかとまどか。三人が部屋を出ると、待ち受けていたのだろうか、黒髪の少女が立っていた。
 暁美ほむらだ。
 傷だらけのマミを見ても揺るぎない無表情。嘲笑うでも、気遣うでもない。




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