過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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449: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/07/18(水) 02:24:02.07 ID:tqjH1JxGo

「おはよう、二人とも」

 呆然とする三人の前に立ったマミが微笑む。
 さやかとまどかは未だ状況が掴めず、仁美は何が何だかわからないといった様子で、
二人とマミを交互に見やる。

 だが、まどかとさやかはそれどころではなかった。
彼女の声を聞いて、顔を間近で見て、混乱に拍車がかかった。
 枯れた喉から発される掠れた声は活気に乏しく。
 不眠だけでなく、明らかに泣き腫らしたのだとわかる目。
 仕草や表情は平常を保とうとしているのが、痛々しさを感じずにいられない。

「あ、はい……おはようございます……」

 と答えるまでにさやかは数秒を要した。
 マミは、顔色を変え、また窺っている二人に気付きながらも平然としている。
それどころか、

「ごめんなさい。ちょっと、みっともない顔で恥ずかしいわ……。それで鹿目さん、美樹さん、
昼休みに少し時間をもらえないかしら?」

 さも普通そうに、照れながら要件を伝える。
 そのギャップに混乱し、かと言って何があったのか問えるはずもなく、二人は黙って頷くしかない。

「良かった。それじゃ、昼休みに教室まで迎えに行くわね。大丈夫、時間は取らせないから」

 にこやかに手を振って去っていくマミの背中を、ただ見送るしかなかった。



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