過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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461: ◆ySV3bQLdI.[saga]
2012/07/26(木) 03:03:31.86 ID:EBKYw+nEo



 マミはテーブル上のキュゥべえと向かい合い、問答を繰り返した。
 時に憤り、時に怯え、時に悲しみ、それでも涙は見せなかった。
 だが、平坦な反応しか返らないことに疲れ、いつしかマミの感情からも起伏は失われていった。
 
 どれくらいの間、そうしていただろうか。
十五分か二十分程度だと思うが、もっと長く引き伸ばされた時間にも感じた。
 そして最後の質問、返ってきた答えにマミが見せた表情は、怒りと呆れが入り混じる引きつった笑い。

「……そんなことの為に?」

「そんなこと、はないんじゃないかな。それが僕の唯一絶対の存在理由だからね。
それに、君たちだって無関係じゃない」

 最初は理解を超えた途方もないスケールに圧倒され、言葉の意味を噛み締めるにつれ何だか納得してしまい、
しかしよくよく考えれば、やはり"そんなこと"だ。
 脱力感が身体を包む。マミは額を押さえて、どうにかよろけるのを堪えた。
 彼と自分とでは何もかもが違い過ぎる。どうして、こんな存在と友達だと思えたのだろう。

「私は、このことを鹿目さんと美樹さんに話すわ」

 脱力が治まると、マミは鋭い視線でキュゥべえを睨めつけ、言った。
 彼女たちに関わった手前、警告するのが先輩としての責任。
腹いせにキュゥべえの邪魔をしてやろうという気持ちも、なかったとは言えない。

「好きにすればいいさ」

 もっとも、こんな程度で彼が揺らぐとも思っていなかったが。



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