過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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465: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/07/26(木) 03:13:51.03 ID:EBKYw+nEo
 
 その瞬間の怒り、悲しみ、苦しみは、誰より深く共感できる。
今まさに、マミは同じ苦痛を受けている。 

 ソウルジェムが黒く染まりきる時、救ってきた人たちを、
守りたかった家族や友人を、その手で殺める魔女になると。
 この肉体は魂を宝石に変えて抜き取られた、いわば抜け殻で、既に人ならぬ身だと。
 自分は散々利用された後に、すべての元凶の彼から、
信じていたキュゥべえの口から絶望を宣告されるのだ。
 
 彼女たちの末路は、容易に想像できる。
 魔女になったか、動揺して戦闘中に致命的な隙が生じたか、
自ら魂を――ソウルジェムを砕いたか。

 そして、それらはマミが確実に辿る道なのだ。

 治まりかけていた、諦めかけていた感情が、マミの内に蘇る。
より強く、今度は煮え滾るような熱い激情が腹の底から沸々と湧き上がるのを感じた。
 それは怒り。
 憤怒の炎は脳天まで駆け上ると同時に理性を焼き尽くし、身体を衝き動かす。
 
「――っ!!」

 マミは胸元のリボンを毟り取ると、リボンは掌の中で瞬時にマスケット銃へと形を変える。
 そして銃口は迷いなく、かつての親友に突きつけられた。



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