過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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466: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/07/26(木) 03:16:13.94 ID:EBKYw+nEo

「……本気かい? そんなことをすればどんな騒ぎになるか、わからない君じゃないはずだ」

「黙って……!」

 腕を伸ばし、銃口を数センチ近付けて、言葉を遮る。
 夜のマンションで突然の銃声。マンション中が蜂の巣をつついたような騒ぎになるだろう。
とても誤魔化しの利く状況ではない。
 ましてマミの精神状態を考えれば尚更である。警察沙汰は避けられない。

 だが今のマミにはどうでもよかった。
 全身の震えは引き金に掛けた人差し指にまで伝播して、今にも発射寸前。
銃口も暴れ、狙いも危ういが、鼻先まで迫っていれば関係ない。
 しかしマミは、瞳まで怒りに染まっていない。それどころか、大粒の涙を流していた。

「消えて……! 独りにして……お願いだから!!」

――私が、あなたを撃つ前に……! 

 本当は理解している、彼を撃っても何の解決にもならないと。
 確実に殺すなら、リボンで縛っている。拘束していないのは、辛うじて理性が働いている証拠。
 キュゥべえは何か言いたげにしていたが、議論ができる段階ではないと悟ったらしい。

「やれやれ……勝手だね、君は」

 言い捨てて、窓に向かう。
 彼は去り際に一度、マミを振り返った。 

「わかったよ、マミ。今日は出直そう。頭が冷えて、まだ僕に用があったら呼んでよ」




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