過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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55: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/04/07(土) 02:19:16.35 ID:7tfJJhllo

「ほむらちゃん、どうしてここに……」

 まどかが問いかけても、ほむらは答えない。
 しかし、どうしてここにいるかはわからなくとも、いつからいたかは明白だ。
 結界が崩壊したのは、つい先ほど。マミの状態に微塵も反応しなかったことから考えても――。

「あんた……ずっと見てたの!?」

 目を吊り上げたさやかがほむらに詰め寄るも、やはり答えは返らない。
 ただ冷やかな目で詰問を受け流すばかり。

「本当なの、ほむらちゃん……?」

「だったら何?」

 まどかが訊いて、初めて口を開いた。平然と、飄々と、まるで悪びれずに。

「何? じゃないでしょうが! マミさんと冴島さんがあんなに頑張って、
苦戦して魔女を倒したってのに……あんたは手助けもせずに見てたって!?」

「それはあなたたちも同じでしょう? 実際に戦った者ならともかく、
見てただけの人間に言われる筋合いはないわ」

「そんな……だって私たちは何の力もなくって……助けたくても、どうしようも……」

 ほむらとさやかの口論を、まどかの苦悩を、マミはじっと黙って聞いていた。
口を開く気力も乏しい、というのもあったが、別段彼女に意見もなかったのが一番の理由。
 かつての、一途に魔法少女の正義を信じられた頃なら苛立ちを覚えたかもしれないが、
今は何の感情も湧いてこない。戦うでもないのに結界の奥まで来るなんて、御苦労なことだとすら思った。




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