過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/08/29(水) 02:17:53.21 ID:xDvK8blDo
「…………はぁ?」
思わず間の抜けた声を出してしまった。
まったく予想だにしない答えに、さやかの思考が止まった。言い返す気にもなれなかった。
ホラーというのは、一昨日自分たちを散々苦しめた、あの恐ろしい魔獣のことだろうか?
何故、どこから、そんな突拍子もない結論が出たのか。
「あくまでしらばっくれる気? ま、それでもいいんだけどさ……」
光を背にした杏子の表情は窺えない。ただ、小さく歯を覗かせている口元だけは見えた。
「ちょ、ちょっと待ってよ! 何であたしがホラーなんかに……」
「へぇ、ホラーが何か知ってるんだ。ますます怪しいね……。
こりゃあ、語るに落ちるってやつかな。もう化けの皮が剥がれたのかい?」
「だから、そうじゃなくって!」
駄目だ、まったく話にならない。
そもそも彼女は何者で、どうしてホラーを知っているのだろう。
魔戒騎士――いや、鋼牙が騎士には女はいないと言っていた。
となれば、魔戒法師とかいう騎士をサポートする存在なのか。
だとしても、おかしい。自分がホラーでないことは、さやか自身が誰より知っている。
魔戒法師にも見間違いや勘違いがあるのだろうか。
騎士にはザルバのような魔導具があるから間違いがあるとは思えないのだが。
彼女が何者か、それを知ったのは直後。
杏子が左手をかざしたかと思いきや、中指にはめた指輪から赤い閃光が迸った。
光は一瞬で棒状になり、先端には刃。そして光が散ると同時に、それらが実体を成した。
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