過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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59: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/04/07(土) 02:28:17.73 ID:7tfJJhllo

「マミさん……マミさん!?」

「あの……大丈夫ですか? 何だかぼぅっとしてましたけど……」

「美樹さん……鹿目さん……」

 二人に呼びかけられて、ようやく我に返るマミ。どうやら、またしても自分の世界に没入していた。
 不安げな目線を左右から送られ、

「大丈夫……本当に大丈夫だから、もう一人で歩けるわ」

 腕を掴む手を振り解いた。
 まだ万全とは程遠いが、歩く分には問題ない程度には回復している。
 仮に無理だとしても、弱みを悟られるのは先輩としての体面が許さない。
故にマミは虚勢を張り、背後からひたひたと付いてくる足音を聞きながら出口を目指した。

 ほむらは何もせずに帰ったらしい。ビルの玄関脇では、変わらず助けた女性が寝息を立てていた。
 マミは彼女を抱き起こして首筋を確認。魔女の口付けは消えていたので、軽く身体を揺する。

「う……ん……」

 やがて女性は目を瞬かせ、ゆっくり覚醒した。 意識が戻り、現状を認識するにつれ、彼女は身を震わせる。
 面倒なのは、ここからである。

「やだっ……私……どうして、あんな……!」

 彼女は酷く怯えていた。
 魔女に操られている間の記憶は朧げでも残っているのだろう。
 特に落下時の迫る地面を、身を切る風の感触や寒さを、身体は鮮明に覚えているのかもしれない。



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