過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/11/26(月) 02:31:33.85 ID:DfgLvHbDo
「あんたと慣れ合う気はないね」
これだけ言っておかずにいられなかった。
下らなくても、絶対に譲れない意地。
「なら30秒でいい。こいつの相手よろしく」
「はぁ? あんたは?」
「俺は盗られたもんを取り返さなきゃな」
剣を握った左手を軽く上げ、零は言った。
その視線を追うとホラーの後方、剣を手の甲から突き出した左腕に行き着く。
本体が二人の敵と対峙しているのに、不自然に遠ざかっている。
――ああ、なるほどね……。
一瞬で看破した。
敵は、双剣が零の手に戻るのを恐れているのだと。
そこに彼の秘密があるのだろうが、それが何かまでは知る由もない。
重要なのは、ひとつ。奴が片手で零と杏子を相手取ることよりも、双剣を警戒していること。
今だってホラーが眼前に立っているのに、
のん気に会話していられるのは、零が睨みを利かせているから。
十全でない零はまだしも、杏子の存在を軽く見ている。つまり舐められているのだ、自分は。
そう思うと、闘志が沸々と湧いてきた。
今すぐにでも目に物見せてやりたくなる。
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