過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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901: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/12/20(木) 03:16:30.67 ID:P2uWvMw9o

 ゼロは冷静に両者を眺めている。
 ただ一人、彼だけはこうなることを予測していた。
 昨日、杏子と話した実験。魔法少女の力がホラーに通用するかどうか。

 結果としては、まずまずだった。
 充分なダメージは与えられるが、やはり封印には至らないか。
 まだ判断するには早計だが、経過を観察する余裕などあるはずがなかった。

 ゼロは直ちに、その場で跳躍。
ムーンサルトでモロクの頭を跳び越しつつ、頭上で双剣の柄尻を組み合わせる。
 銀狼剣は繋がり、ひとつの剣に――銀牙銀狼剣になった。

 剣は銀の光を帯び、ゼロ自身も月光を浴びて鎧を白銀に煌めかせる。
 ゼロは着地を待つことなく、頭上から破邪の刃を振り下ろす。

「っりゃぁああああああ!!」

 一刀両断。

 モロクの額から股に掛けて線が走り、切れ目から光が溢れる。
刺さった槍ごと、モロクの肉体が崩壊していく。
 残滓のような淡い燐光も解けてゆき、じきに完全に消滅した。

 浄化を確認したゼロは精神を集中。
 すると身体を覆っていた鎧は、零から抜けるように何処かへ消えた。
 鎧を魔界へ送還した零は、大きく長い息を吐く。

『今回、ちょっと危なかったわね』

「まぁね。たまにはこういうこともあるさ」




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