過去ログ - さやか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇 第二夜
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995: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2013/02/11(月) 00:40:27.34 ID:YBVQg99/o

「あぁ……」

 すっかり忘れていた。熱が冷え切っていた。
 あんなに固執していたのに。
ここ数日、零を探して駆け回っていたのも、わざわざ戦闘に乱入したのも、その為だったはずなのに。

「けど、これからもう一勝負ってのは流石に俺も疲れてるし、あんこちゃんだってその足だろ。
また後日、仕切り直しってことで……」

 もちろん、エスコートの方なら大歓迎だけど。
 そう冗談めかして言う零を、杏子は見ていなかった。

――こいつの目に、あたしはどう映ってたんだろう。
いや、それ以前に、あたしはどんな人間だったろう――

 誰にも頼らず、手を差し伸べたりもしない。
 ドライな現実主義者。一匹狼の魔法少女。歴戦の古兵。
 もっとも、彼にしてみれば血気に逸る未熟者扱いだろうが。

 意識して振舞っていた訳ではないが、こんなところだろうか。
 他人との関わりを避けてきたので、客観的な自分がわからない。
深く関わったと言えるのは二人だけ。
 他にも色々と想像するのだが――。

 すべてが"しっくりこない"。
 かつてない奇妙な感覚だった。
 今なら鏡を見ても同じ感想を抱きそうな気がする。

――あたしは……あたしがわからなくなった……?




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