過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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109: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2012/03/27(火) 03:31:52.14 ID:h7sEMOtHo
ワルキューレは、堕女神に導かれるままに、城内を歩く。
雨に濡れた肌が、歩くたびに熱を奪われて寒くなる。
戦っている時は体の高まりによって相殺されていたが、終われば寒くて仕方が無い。
ふるふると震え始めるが、それを何とか隠そうと努める。
目の前を歩いているのは、自らの力を奪い、地下へと幽閉した存在なのだから。

堕女神「……何を、怯えているのですか」

不意に、彼女を見もせずに声が浴びせられる。
どこかぴしゃりとした言い方に体が反応し、思わず背筋が伸びた。

ワルキューレ「…怯えてなど、いるものか」

堕女神「そうですか。……戦われてみて、どうでしたか?」

ワルキューレ「……強かった。それでも……絶望は、感じなかった」

堕女神「感じなかった?」

ワルキューレ「ああ。……妙なんだ。彼の姿を見ていると、何故か……『勇気』が湧いてくるんだ」

堕女神「勇気、ですか?」

ワルキューレ「私の攻撃を弾く姿。斬りつける姿。圧倒的なんだが……まるで、『勇気』を相手に分け与えているみたいだ」

堕女神「……そう、ですか」

ワルキューレ「………それでも、どこか哀しく感じた気がする」

堕女神「到着しました。ここが、我が城の浴場です。どうぞ、ごゆっくり」

ワルキューレ「…すまない、感謝する」

堕女神「礼なら、陛下へ。……それでは、失礼します」


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