過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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15: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2012/03/26(月) 05:21:53.63 ID:5OyPL7Mao
ワルキューレ「やめ……離、せ……っ!」

サキュバスA「ダメよ。……本当に、可愛いわぁ。どうイジメてあげようかしら?」

陶酔するように、好き勝手に尻肉を揉みしだく。
その度に荒く息が漏れ、嫌悪とも違う感情が、薄ら寒い地下牢へ漏れ出していく。
感じるのは異常なまでの、『背徳』の快楽。

力を吸い取られて淫魔の城に監禁されている。
手枷をはめられ、衣服を剥ぎ取られ、奴隷のような粗末な衣を着せられている。
寒い地下牢で、淫魔の責め苦を受けている途中。
抵抗しても意味は無く、誰も助けにきてはくれない。

本来ならば、絶望と恐怖でしかない状況。
それでも、彼女は心のどこかでこの状況を俯瞰し、味わってもいた。

無論、平素の彼女に被虐趣味などない。
主神の意思に従い、戦う事こそが存在の意義。

その彼女の心を曇らせたのは、淫魔の『眼』である。
彼女は、力を吸収された状態で、淫魔の眼を見てしまった。
幾度と無く迷える民を魅了し、堕落させていった魔眼。
直視してしまった事で、彼女の心に、気持ちばかりの亀裂が入ってしまった。
その亀裂から、まるで隙間風のように吹き込んでくる被虐心。

――彼女は、それに怯えていた。

サキュバスA「……この姿勢もつらいでしょう?床は冷たいもの」

言って、おもむろに手を離し、立ち上がる。
撫でられていた尻からも、抱き締められていた身体からも、温もりを届けてくれる淫魔の腕が消えた。

刹那に感じたのは、極めて小さな喪失感。
別れを惜しむような小さな息が漏れ、サキュバスAは僅かに口角を持ち上げる。
それに気付き、彼女はすぐに気持ちを引き締め直した。

淫魔に弱みなど見せるか、とでも言いたげに。
虚勢、という以外、説明に適した言葉は無い。


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