過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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161: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2012/03/27(火) 04:13:03.80 ID:h7sEMOtHo
女が自らに根差す本音を吐き終えると、やや黙って聞いていた勇者がおもむろに口を開く。
不快感もどこへか吹き飛び、彼女を見直したような態度がどこか感じられる。
流石に天上の女戦士、と言おうか。
嘘偽りはなく、誇り高く、蒼穹のように澄んだ目を微塵も動かさずに一連の言葉を語っていたのだから。

勇者「……お前の見た通り、なのかもな。…どこか、捨て鉢だったのかもしれない」

あまりに真っ直ぐに見返すその目は、相手に問答無用で省みさせる説得力がある。
淫魔の魔眼とも違う意味で相手を魅了する、強気な眼差しだ。

ワルキューレ「…やはりな」

勇者「モトはと言えば、お前が道に迷って呆気なく捕まるのが原因なんだが?」

ワルキューレ「あれは……!普通の『ワルキューレ』ならしない間違いだ!」

勇者「堕女神が、方向音痴のワルキューレ軍団を保護した話を聞いたが。誰一人目的地を把握してなかったそうだ」

ワルキューレ「ぐっ……!」

勇者「……でも、強さは本物だったな」

茶化すようなやり取りの後に、唐突に矢を放つかのようにつぶやく賞賛の一言。
不意打ちの言葉を受けても、彼女は、驕らなかった。

ワルキューレ「……いや、まだだ」

勇者「まだ?」

ワルキューレ「私はまだ未熟だ。時間さえくれるのなら、必ず貴公をも超えてみせる」

勇者「……いい、言葉だ」

ワルキューレ「…私の『レベル』は、まだ上がるんだ。証明してやる。……いや、させてほしい」



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