9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/03/28(水) 05:40:25.53 ID:2GPEYJFx0
幼なじみの恭介とは、よく他愛のない会話をしたものだ。
昨日のテレビはどうだ、とか、今度のコンクールはどう望む、とか……。
けれど、その日常は……壊れた。
恭介の動かない指、もう響くことはないだろう恭介お気に入りのヴァイオリン。
夕焼けを見ながら、ふと涙を流す恭介……。
私の淡い恋心は、その涙に胸を締め付けられる。
車椅子を押しながら、屋上で風がなびく。
けれど、生ぬるい風は一層と哀愁を強くする。
私には、どうにもできない。
そう、奇跡を祈ることでしか……。
「おじゃま、しちゃったかな?」
後ろから不意に聞こえた、優しい女性の声。
そのお姉さんは、何故だか天から降りてきた、そんな感じがした。
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