42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/03/29(木) 18:24:19.24 ID:TOjhpbtQ0
男「……これ、切るのに凄く勇気が要ったんだ。
すんげー痛かったし、かなり深く抉ったし。
血も凄くて、正直怖かった」
男「こんな傷だから……消えるのに、何年とかかるかも知れない」
男「いや、もしかしたら、一生消えないかもしれない」
男「これは俺に一生付きまとうのかもしれない」
男「傷って言うのは、そういうもんだと、俺は思う」
女「…………」
男「でも、傷は、少しずつ、癒えていくんだよ」
男「少しずつだけど、薄く、小さく、なっていくんだよ」
男「きっと、どんな大きな傷も、生きてさえいれば」
男「……俺たちは、心が傷つくかわりに体を痛めつけるけど、でも、死ぬ勇気なんかない。そうだろ?」
女「……そうね、死ぬ勇気なんかないわ。死にたいわけじゃないもの」
男「生きていく限り、きっと、傷は癒えていくよ。俺の傷も、女の傷も」
女「……私は、痕の残るようなことはしてないわ」
男「俺は、女に、自傷行為を、やめて欲しい」
女「……は?」
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