過去ログ - マミ「今日も紅茶が美味しいわ」 の外伝
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420: ◆D/8.giurYc[saga]
2012/06/03(日) 16:13:38.44 ID:bEqQTH4mo



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   「――――ハァ……ハァ……ハァ……」

   荒い息をつき、その場に座り込む。

   「ハァ……ハァ……、――くっ」

   が、それだけでは襲い来る脱力感に抗いきれず、杏子はそのまま、仰向けに倒れた。
   大の字になって寝転がる。

   「ハァー……」

   目を閉じて、開く。
   細長く切り取られた夜空には、星は一つも見えない。

   「……」

   どこかの街の、どこにでもある繁華街の、どこということもない路地裏だった。
   ゴミと汚水と煤煙にまみれた、薄暗く狭苦しい空間だった。

   そんな、誰からも顧みられないような、忘れられた世界の片隅で。
   着古したパーカーを埃にまみれさせながら。

   杏子は一人、星のない空を見上げていた。



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