過去ログ - マミ「今日も紅茶が美味しいわ」 の外伝
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◆D/8.giurYc
[saga]
2012/06/03(日) 16:13:38.44 ID:bEqQTH4mo
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「――――ハァ……ハァ……ハァ……」
荒い息をつき、その場に座り込む。
「ハァ……ハァ……、――くっ」
が、それだけでは襲い来る脱力感に抗いきれず、杏子はそのまま、仰向けに倒れた。
大の字になって寝転がる。
「ハァー……」
目を閉じて、開く。
細長く切り取られた夜空には、星は一つも見えない。
「……」
どこかの街の、どこにでもある繁華街の、どこということもない路地裏だった。
ゴミと汚水と煤煙にまみれた、薄暗く狭苦しい空間だった。
そんな、誰からも顧みられないような、忘れられた世界の片隅で。
着古したパーカーを埃にまみれさせながら。
杏子は一人、星のない空を見上げていた。
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