過去ログ - 【Fate】ムーンセルで聖杯戦争　LV4【安価TRPG】 -SS速報VIP

過去ログ - 【Fate】ムーンセルで聖杯戦争　LV4【安価TRPG】

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181:1 ◆ZAbKV9lRg.[saga]
2012/04/18(水) 21:55:25.42 ID:ykrakDb+0
>>179
コンマ:7

―――夕方になった

先程のマスターが去った後も、貴女は弓道場から動けずにいた

何かをするのが、今はただ恐ろしい

たとえそれが悪い事態を招くとわかっていても

･･･それはまるで、子供が自分の間違いを恐れるような姿だった

しかし、それも終わりを迎える

かつん、という聞き覚えのある足音によって

「･･･っ！」

思わず隠れようとした貴女だったが、それより先に手を捕まれてしまった

それほどの敏捷性を持つのは、当然ながらサーヴァントでしか有り得ない

そう―――そこに居たのは『ジャンヌ・ダルク』だった

ジャンヌ「マスター･･･」

「やっ･･･はな、して･･･！」

思わず抵抗しようと身をよじるが、サーヴァントの筋力に勝てるはずもない

まさしく駄々をこねる子供のように、貴女は動きを止められてしまう

ジャンヌがどんな顔をしているか、見る勇気はない

そもそも、自分の顔すら今はきっと見れない

ここにいるのは、己が作り出した仮初の姿でしかないのだから

そうして悩み苦しむ貴女に、ジャンヌは無言で動いた

ジャンヌ「―――そんなこと、有りませんよ」

「･･･あ」

･･･やさしい暖かさが、身体を包む

電子世界でも感じる、ヒトの体温

それを感じて、貴女はどうしてか涙が流れてくるのを感じた

ジャンヌ「･･･貴女が言ってくれたように、私もいま、言います」

ジャンヌ「何が起こっても、貴女がどんな姿であっても」

―――私は、貴女を愛していますよ―――

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