過去ログ - 男「アイツら殴らなきゃあ気が済まねえ…」
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6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/04/03(火) 15:03:16.95 ID:tonha6Vg0
毎日こんなことがあっても家では明るく振る舞わなければならない。

それが一番辛いことだ。周りの心配を自分で消さなければならないのだから。

声を出来る最大限に弾ませ、玄関のドアノブを前に引く。

男「ただいまー!」

母「お帰りー。遅かったね」

男「補習だよ、いつも通り。」

母「あらあら…いつかは補習いらずになれるといいわね」

男「はは、その通りだな」

補習、というのは嘘だ。言うまでもない。

母「あら?その鞄どうしたの?」

男「え……?…!」

黒の鞄が薄汚れた白で彩られている。

指でなぞると色が少し落ち、落ちた分の色が指に付着する特有の粉塗装剤。

チョークの他にこんなものはない。

男「………」

母「ねえ?聞いてる?」

男「あ、ああ!これはさ、昼休みに黒板消しのぶつけ合いやってたから、それで…」

母「あらあら。あんまり汚くしちゃ駄目よ?」

もちろん嘘。嘘の壁を嘘で塗り固める毎日だ。


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