過去ログ - 打ち止め「失恋でもしたの?」一方通行「……かもな」〜外付けHD〜
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108:バードウェイの純情[saga]
2012/04/19(木) 22:18:29.86 ID:hZbfin/90

頭から被せられたのは一方通行の白いコート。

「お、お前らしくもない随分と紳士的じゃないか。それとも愛する女の柔肌が他人の目に曝されるのは我慢ならなかったのかな?」

「……かもな」

「へ?」

「お前をそンな姿のままにしときたくねェってのは否定しきれねェよ」

「〜〜〜ッ」

照れ臭そうに逸らされる紅の瞳に、バードウェイの鼓動が跳ね上がる。
軽口のつもりで言った言葉に思わぬ形で返されて、次いでの憎まれ口が出ないままバーウェイは「う〜」と小さく唸る。
耳まで赤くした金髪の少女から視線を巨人に向ける。


「少しそれ預かってろ」

「……アレを倒すつもりか?言っておくがアレはまだ不完全ながら紛れも無い神だぞ」


気遣うのではなく、事実を確認するように一方通行を見上げる。
さしずめ寝起きでむずがっているといったところであろう。
周囲を覆う汚泥の不規則な蠢きは、寝ぼけたままベッドの中で身動ぎしているのと同じものだろう。
それであっても、相手が神と呼ばれるものならば話は異なる。


「寝惚けた神だろ?神気取りの小悪党の次としちゃ妥当だろ」

「………無謀だとは言わないさ。お前がそう言うならそうなんだろう」

「随分納得が早いじゃねェか」

「力及ばずに死ぬ事があれば自分の身の程を見極められない、それまでの男だったというだけの話だ」

「ハッ、言ってくれるぜ」

「物笑いのタネにしてくれるなよ?私はまだお前に…   ――― と言ってないし……」

「何か言ったか?」




「………何でも無い……馬鹿」


ぼそりと呟くとバードウェイは一方通行のコートの襟元に鼻先を埋めた。





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