38: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:33:07.16 ID:gYdtMMc/0
澪「……ん……?」
意識を向けると、遠くに青と桃色。それに妖精さんだろうか? 近くに、なにやら美しいほほ笑みを浮かべた誰かが見える。
……あ、和か。何かよく見えないなあ。
39: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:34:31.49 ID:gYdtMMc/0
……………………
………………
40: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:35:55.71 ID:gYdtMMc/0
眼鏡を掛けているのがかろうじてわかる位で、その顔は霧がかって見えない。
でも私にはわかる。あの方はこの国の妖精であり、王子様なのだと。
41: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:37:48.26 ID:gYdtMMc/0
私は昔から人見知りで、上手く人と関わる事が出来る子達をずっと羨んできた。
そんな日々を、沢山の大切な人達に助けられながら生きてきて、去年……
桜が丘で和に出会った。
42: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:40:39.50 ID:gYdtMMc/0
整った顔立ち、落ち着いた声。
真面目で聡明、人付き合いも上手く、でもどこか天然な所のある魅力的な貴女。
友達と呼べるほど距離が近かった訳じゃないけど。
43: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:43:14.06 ID:gYdtMMc/0
ーー疑問に思う間に私の側に来た王子様は、私の頬に優しく手を添えた。
この距離でも顔だけはよく見えない。
澪「……ん……」
44: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:44:45.59 ID:gYdtMMc/0
……………………
……………
45: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:46:39.31 ID:gYdtMMc/0
……もしかして。
澪「ん……
私、寝ちゃってたのか?」
46: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:50:29.62 ID:gYdtMMc/0
澪「って、もしかして私、和の膝を枕にして寝てた!?」
そ、それっていわゆる膝枕……
和「そうね。気持ち良さそうに寝ていたわ」
47: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:52:13.53 ID:gYdtMMc/0
澪「ご、ゴメンな和……迷惑だったよな」
和「ふふ、そんな事思ってないわ。気にしないで良いのよ」
優しく言うと、和は立ち上がる。
48: ◆MkNQzSdbk9YJ[saga]
2012/04/07(土) 16:54:11.18 ID:gYdtMMc/0
和「でも、夕焼けの中の桜と言うのも綺麗なのね」
……そう言えば、夕日に染まる桜をじっくりと見つめた事はなかったかもしれないな。
澪「……そうだな」
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