過去ログ - 一方通行「イヤだ」part5
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537:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/05/09(水) 20:30:20.67 ID:PSIZC9zAo

食蜂「……気を失った美少女を放ったらかしにするだなんて、ベッドまで優しく運ぶくらいの気遣いは出来ないのかしらぁ?」プンプン


 落ち着きを取り戻した食蜂は、全くもう、と頬を膨らませながらゆっくりと立ち上がり、もう一度周囲を見回した。
何も無い。誰もいない。当然である。一方通行も垣根も御坂も麦野も、
ぶっ倒れた彼女の事などガン無視してさっさと逃げてしまったのだ。


食蜂「何よ皆して私を置いて逃げてぇ……
   ふん、そんなに臆病でレベル5が務まるわけ?同じレベル5として恥ずかしいわぁ」


 置いて行かれたことに対し腹を立て、ブツブツと文句を垂れる食蜂だったが、
逃げる途中恐怖で足が縺れて勝手にすっ転んだ挙句、何もされてないのに気を失ったのは彼女である。
どう考えても彼女の存在がレベル5で一番恥ずかしい。張子の虎、空威張り、大言壮語、そんな言葉が良く似合う。


食蜂「いいわよいいわよ、こうなったら私一人でぇ……」


 身勝手な怒りの覚め止まぬまま一歩踏み出そうとした瞬間、不意に食蜂は寒気を覚えた。
一人。たった一人。一人きり。一人ぼっち。みさぼっち。
今彼女は得体の知れないものが徘徊する夜の病院の廊下で、仲間とはぐれて一人ぽつんと佇んでいるのだ。
その事実が今更ながら重く圧し掛かってくる。頼りになるのは自分だけ。話し相手すらいない。
能力を封じられている今、彼女はただの非力な絶世の美少女中学生(本人談)でしかないのだ。




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