過去ログ - 結「やっぱり桂馬君には敵わないよなあ」(神のみSS)
1- 20
78:1 ◆/5mmo/htMU[saga]
2012/04/07(土) 21:22:32.75 ID:AfM0/nRk0


***


カランカラン


「いらっしゃいませー」

夕方のラッシュが一段落して、私は残ったパンに半額シールを貼りながら入って来たお客さんに背中を向けて挨拶をした。
今日はいつもより売れたわね。バイト代上がるかしら……などと考えながら、最後のパンにシールを貼ってお客様の方へ
振り返った。そして固まった。

「も……、森田……」

「お久しぶりです、美生様」

入口に居たのは、数か月前にケンカ別れした森田だった。森田は私の為を思って注意してくれていたのに、意地っ張りな
私はそれを素直に聞き入れる事が出来なかった。森田が居なくなってから、私は凄く後悔した。何より心細かったし、寂し
かった。お母様も私の前ではそんな素振りを見せないが、森田が居なくなってからどことなく寂しそうだった。お父様が
生きていた頃からずっと私達の運転手をしていた森田は、いつの間にか私達のとても大事な人になっていたのだ。

「も………森田………、あ……、あのっ………」

私は必死で、あの時の事を謝ろうとするけど、上手く声にならない。また戻ってきて欲しいなんて言えない。森田は
きっと怒っている。あの時の月夜みたいに……。でもここで言わないと、もう次は無いかもしれない。せめて許して欲しい。





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
112Res/109.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice