過去ログ - ほむら「私はあなたを、助けない」阿良々木「……」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[saga]
2012/04/06(金) 23:24:48.74 ID:LK9HCvEh0

「忍、出るぞ」

 僕は残っていたコーヒーを一気に飲み干すと、まどかと呼ばれた少女のトレイを未だに見つめている忍の首根っこを掴んで猫のように持ち上げた。
そしてそのまま肩に担いで席を立つと、空いていた左手でトレイを持ち返却口へと向かう。
無事にトレイを返却すると肩の上でバタバタしている忍を無視して、女子中学生たちの居るテーブルへ再び向かい「それじゃ、また」と爽やかに挨拶をする。
僕としてはそのまま颯爽と去るつもりだったんだけれど、まどかちゃんが僕を呼び止めた。

 いや、僕というよりは忍に声をかけた。

「忍ちゃん、でいいんだよね」

「……小娘如きが軽々しく呼ぶ出ないわ」

 ……なんで無駄に偉そうなんだよ、お前は。まどかちゃん涙目だぞ。

「えへへ、ゴメンね――はい、これあげる!」

 でも、まどかちゃんはそれでも笑顔を浮かべ、忍にオールドファッションを差し出した。
彼女の行動に一瞬だけ面食らった忍だったが、目にも留まらぬ速さでオールドファッションを奪い取りそのまま一口で食べた。
モグモグと口を動かしながら「美味いの」とだけ呟いた忍が、これ以上の感謝も感想も言う気配の無いことを察した僕は、代わりに「ありがとう」とだけお礼を言って、
今度こそ店を出た。



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