過去ログ - ほむら「私はあなたを、助けない」阿良々木「……」
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◆z4kkLFoqqU
[saga]
2012/05/09(水) 23:36:00.11 ID:sxNn+qe70
006
「たいしたおもてなしは出来ませんが、ゆっくりしていってください」
目の前のガラス製三角テーブルの上に金髪の少女――巴マミがそう言いながら高級そうなティーカップが二つ置かれた。
二つ、というのは当然僕と忍の分であり僕たち以外の少女たちは特に何かを飲むわけでもなくじっとこちらを見つめていた。
さすがに三角テーブルに七人が膝をむき合わせることは不可能で、赤髪の少女と青髪の少女は刷きだし窓の前に腕を組んで立っている。
ちなみに赤髪のポニーテールが佐倉杏子で、青髪でショートカットの彼女が美樹さやかというらしい。どちらも品定めをするように僕と忍へ視線を向けている。
「あ、いや。おかまいなく……」
その射るような視線に居心地が悪くなった僕は、温和な笑みを浮かべながら座る巴にお礼を言い、俯きながら紅茶を啜る。
うん、僕に紅茶の味は分からないけれどどことなく高級な感じは伝わってくる。僕は紅茶なんて午後ティーぐらいしか飲んだことないからな。
対する忍はお礼など当然のごとく言わず、二ヶ月前のような仏教面でじっとティーカップを睨み付けているだけだった。
わけも分からず連れて来られて業腹なのかもしれないが、少しくらい愛想を振りまいてくれてもいいんじゃないか。ものすごく雰囲気が重いんだよ。
……まあ、原因はそんな忍だけじゃなく、対面に座るピンク髪の少女の隣に座した暁美ほむらが自身の傍らに置いてある拳銃もなんだけれど。
「ああ、別に気にしなくてもいいのよ。これはあくまで護身用だから」
「ははは、最近の世の中は物騒だからなぁ――」
どうも最近の中学生は護身用に防犯ブザーではなく本物の拳銃を携帯しているらしい。
これも学校や保護者の絶え間ない危機管理の賜物だろう。登下校中に道を尋ねられるという不審事件があちこちで発生する昨今、これくらいは普通らしい。
確かに防犯ブザーでけたたましい音を鳴らしても誘拐する奴は誘拐するだろうし、催涙スプレーなんかも複数人には対応しきれまい。
しかし、拳銃であればその存在だけでもけん制するには十分だ。まさに打って付けの防犯グッズ言えよう。
なぜ彼女の持つ拳銃が本物だと知っているのは、ついさっき実際に使用してもらったからである。
いまだに僕の鼓膜には銃声が張り付いている。
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