過去ログ - ほむら「私はあなたを、助けない」阿良々木「……」
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59: ◆z4kkLFoqqU[saga]
2012/05/10(木) 01:56:18.78 ID:nf6wcWCo0

 「さて、おふざけもここまでにして……始めましょうか」

 ぱん、手を打って僕達の会話を遮ったのは巴だった。やはり一学年上だけはあって彼女はこのグループのまとめ役のようだ。
冷静に考えればぶっちきぎりで僕が最年長(忍はノーカウント)なので、中学三年生の女子に諭されるというのは実に情けない気もするけれど、
いかんせん僕は事情を説明するとだけ言われてここに招かれたので、気にすることはないだろう。

「えっと、魔法少女について……だっけか」

 魔法少女。
 魔女を狩し者。

 僕があの魔女の結界から救出され(別に忍がいたので自力でも脱出できたのだが、助けられた手前そんなことは言えない)あれよあれよという間に
一人暮らしをしている巴マミの自宅へと連行される途中に簡単な説明は受けたのだが、どうもいまいち要領を得ていないのが正直なところだ。
だいたい魔法少女などというアニメや漫画だけの存在が目の前に急に現れたとして、あっさり「はい、わかりました」と言える訳もない。
魔女との戦闘中に彼女達が纏っていた格好、つまりは現在進行形で暁美ほむらが着ているファンシーな衣装はいかにも魔法少女らしいといえばらしいけれど、
その戦闘スタイルはどう考えてもアニメなどでよく見る魔法少女とは明らかに一線を画していた。

 あの時、忍が魔女に攻撃を加えようとした心渡を遮った暁美が持っていたのは拳銃ではなくサブマシンガンだったし、佐倉や美樹は槍と剣で、
温和そうな巴ですらマスケット銃を乱用していた。
いや、攻撃の連携という点で見れば美しいとまで思うほど統率の取れた動きだったし、巴の必殺技なんかも魔法少女的といえば頷ける。
あのグロテスクな魔女を相手取るにはやはり魔法のステッキではなく、より殺傷能力に優れた武器のほうが合理的なのだろう。

 だろうけど、やはり魔法少女らしくはない。
 確実に日曜朝八時半からの放送はできないだろう。

 ただ道中の簡単な説明だけでも、魔女に対する専門家とは、彼女達のような魔法少女だということはなんとなく分かったし、
魔女に襲われている人間を救うような善人である事も感じれた。

 しかし、それが僕をお茶会に招待する理由にはなるまい。



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