過去ログ - ほむら「私はあなたを、助けない」阿良々木「……」
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76: ◆z4kkLFoqqU[saga]
2012/05/18(金) 00:45:03.83 ID:eeJld/1h0

 正直なところ、心配ではある。いや、こんなことを言えばまたぞろ忍に変な目で見られてしまうだろうが仕方がないだろう。
こんな話を訊いた直後では、尚更だ。その強力という言葉では生温いほど凶悪な魔女を相手取るのが、あの少女達というのは不安を覚えてしかるべしだ。
僕が今まで出会ってきた専門家であろうと、そのワルプルギスの夜に対抗するのは難しいだろうし。

 あんな普通の女子中学生に任せるのは、酷だろう。

「いや、少なくともあの軽薄な小僧であれば多少なりとも対抗できると思うぞ」

「ああ、全盛期のお前から心臓を気付かれずに奪う位だもんな――じゃあひょっとしたらこの街に忍野は来てるんじゃないのか?」

 忍野メメ。怪異のオーソナリティにてアロハシャツの軽薄なおっさん。
春休みには最強の怪異とまで呼ばれていた全盛期の忍から、気付かれずに心臓を抜き取り(それでも生きているのが吸血鬼だ)ハンター達と彼女の力を
拮抗させたという、見た目からはとても想像できない離れ業をやってのけた男がその魔女の存在を知らない筈がないだろうし。

「あの小僧はあくまでバランサーじゃからのう……通常時ならまだしも、今回のような状況じゃ恐らく現れんじゃろう。
 むしろ、儂とお前様がこの街に訪れることを予見していたのかもしれん」

 目を細めながら、忍は言う。そして前カゴに身体を入れたまま両腕を暗く染まった空へ向けて伸ばす。
僕はその仕草に釣られて夜空を見上げた。時刻は既に日付を跨ごうかという時間帯で、思いのほか巴の家に居た時間が長かったんだなぁと改めて実感する。

 ……そういえばまだ彼女達は巴の家に居たけれど、門限とかは大丈夫なのだろうか? 僕の住む町に比べて都会だし、ミスドの店内で誰も彼女達を
物珍しい目線で見ていなかったとは言え深夜徘徊で補導されてしまう時間帯だろうに。

 まあ、巴の家でパジャマパーティーとかそういうのを催すだけだろう。



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