886: ◆72cuWZiGoBc/[sage]
2012/10/06(土) 08:46:37.11 ID:VAbzMSTAO
貴音「あの、響の家に、私と歳の近い男性は居りますか?」
響「えっ? 貴音って高校3年生だから、にぃになら1つ下で歳が近いと思うけど…」
貴音「…! そ、その方とお会いすることは出来ますか?」
響「それがにぃには今日学校でまだ帰ってきてないんだ……ん?」
塀の陰に隠れて様子を窺っていたのを発見されてしまった!
響「なんだ、にぃに帰ってきてたのか!」
響の言葉に、驚いた様子で振り向く、貴音と呼ばれていた女性。
そこに居るのは当然俺なわけで、貴音さんはキョトンとした、呆気にとられた表情になる。
響「あぁもう、雨に濡れてびしょびしょじゃないかぁ! ……はいにぃに、タオルっ!」
やれやれと怒りながらも、玄関にタオルを置いて待っていてくれたのだろう。
近付いて受けとりありがとうと伝えると、響は満足そうに頷いた。
響「にぃに、前髪が顔にへばり付いててお風呂上がりみたいだぞ」
ああ、そう言えば。気障った感じの髪をかき上げる動作を貴音さんの前でやりたくなかったので、濡れたまま気にしてなかった。
一昔前の恋愛ゲームの主人公みたいになってる。
貴音「…あの、もしやあなた様は…」
グシグシと頭を拭いていたら、恐る恐るといった具合で、貴音さんが声を掛けてきた。
P「済みません、じつはここ俺の家で…」
水気が取れたところで、タオルを下ろしてもう一度向き合う。
目と目が逢う。
髪の毛が邪魔をしないから、今度は鮮明に女性の姿が見れる。
妖艶な銀髪を結い上げた着物姿。
和服の上からでもわかる、日本人離れした身長とスタイル。
そんな女性が、わずかに涙を滲ませながら接近してき──
貴音「あなた様ぁっ!」
ええええええええええええええええぇ!!?
P「ええええええええええええええええぇ!!?」
響「うええええええええええええええええぇ!!?」
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