925: ◆72cuWZiGoBc/[sage]
2012/10/11(木) 20:38:59.14 ID:c746IuOAO
翌日、日曜日。
朝帰りしてリビングで無様に寝転けている親父にタオルケットだけ掛けてやって、何故か同じ朝帰りなのにピンピンしているお義母さんと響とで朝食を採る。
『許嫁』のことは「おとうさんから直接訊きなさい」と言われ、
起きるのは夕方だろうと推測して、それまでは家で過ごすことにした。
散歩に行ってもよかったのだけど、さすがに人生を左右しかねない問題を抱えている状態で暢気になどしていられなくて。
夕飯だと声をかけられるまでほぼ部屋に籠もりっきりで、気がついたら授業の予習が来学期分に突入していた。
P「さて親父様」
夕食も済んだ時分。
気怠そうに、ヨレヨレのワイシャツから寝間着に着替えていた親父がリビングのテーブルについている。
長方形のテーブルの上座に義母。その右前に響、俺の順に並んで、俺たちの対面には親父。
これが我が家の基本配置。
夕食からずっと俯いたままの親父を冷ややかな目で見ながら、食後のお茶を一口飲んで話題を切り出した。
P「『許嫁』について…率直に訊くけど、忘れてただろ」
親父は少しの沈黙の後、顔を上げて小さく頷いた。
響「なんで忘れてるって思ったのさ」
P「だって、『許嫁』がいる息子に“美希ちゃん嫁にもらっちゃえよ〜”とか言わないだろ普通」
響「あー……」
推測を聞いて親父も意を決したようで、次の言葉は俺の質問より早く告げられた。
曰わく、
「お前に男の夢、ハーレムを叶えてやろうと思って」。
ドつかれた。
俺に。
響に。
義母に。
まだ酒抜けてないなこの人。
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