944: ◆72cuWZiGoBc/[sage]
2012/10/14(日) 10:29:02.00 ID:CqpQadLAO
響と美希が去ったあと。
2人立ち尽くしている理由はなく、俺から話しを切り出した。
P「途中まで、歩いて行きませんか?」
貴音「歩いて…ですか?」
P「歩きながらでも話をして、区切りが良いところで貴音さんは車に乗って、俺は走っていく。それなら、なんとか」
多分遅刻ギリギリになるとは思うが、サボりにさえなければ問題は無い。
それにこの方法なら、貴音さんは確実に間に合う。
貴音「……わかりました。では、その様に致しましょう」
そういうと、運転手に一言二言を告げて、先に発進させた。
これで本当に2人だけが残されて、2人同時に歩き出す。
俺は左へ。
貴音さんは右へ。
P「うん?」
貴音「おや?」
振り返り、互いに顔を向き合わせる。
P「途中までって言うのは、961までのことですよ?」
貴音「ですが、そうしますとあなた様がとても遠回りになるでは有りませんか」
P「それは、まあ、ご愛嬌で」
貴音「なりません」
凛とした声で、窘められる。
貴音「昨日も今朝も、私個人のわがままに依る行為。これ以上あなた様に迷惑をかけてしまっては、私の立つ瀬がなくなってしまいます」
P「話がしたかったのは、俺も一緒ですから」
貴音「ならば尚更のこと、私があなた様について行きましょう。車はあなた様の通学路へ先回りさせておりますから、私はいつでも学院に向かえます」
涼やかな表情。
これは、たぶん何を言ってもきかないのだろうと、直感で認識した。
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