過去ログ - 魔王「世界をまっぷたつっ!」勇者「このポンコツ!」
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46: ◆vF1GrLS8msUg[saga]
2012/04/09(月) 22:29:28.45 ID:ymWzynGY0

勇者「……なんとか、ここまで形になったな」


あれから数日。

ご都合展開な気もするがオレが幾度となく魔王の手から世界を守っていた裏で、倒壊した家17件は無事棟上と屋根工事まで終わり、後は外装を残すのみ。
なぜか魔王の強い要望で、うち1件は城下町最大の料理屋として再建されてしまった。
そんなにここの食事が旨かったのか、魔王。

この数日、色んな事があった。
涙なしには語れない日々。
寝ぼけた魔王に食いちぎられ、寝返りを打った魔王の一撃で内臓破裂し、建設したまま忘れてた積み木の塔の倒壊に巻き込まれ、石材を掘り出そうとして魔王の爆発呪文で吹き飛ばされ、魔王の着替え中に部屋に入って頭が吹き飛び、魔王につきまとっていた王様が行方不明になり、母さんが真珠入りの大工と宿屋から出てくるのに鉢合わせ、挙句に町の人から二度と帰って来るなとまで言われてしまった。

そんな苦難の日々を乗り越え、再建した家屋が再び破壊されることもなくここまで来れたことが素直に感慨深い。

朝焼けと共に、照らし出される新築の家々。
鏡のように輝くその屋根が、暖かい日の光を反射してきらめく。
魔王と共に、復興の兆しを見せるそんな風景を希望に満ちた目でずっと見つめていた。


魔王「ふぇ……クチュン!」


あ、壊れた。


後の世、この町は世界最大の食の故郷、として有名となることは誰も知らない。




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