過去ログ - 勇者「食べるか?」少女「・・・・」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/04/08(日) 04:05:45.77 ID:C/HiMjr40

勇者「まるで遊戯、終われば虚しさだけが残る出来の悪いゲーム」

少女「・・・・?」

少女は俺が「もっと感情を出してみろ」と言った日から少しずつ感情を出していった、だがそれは俺の知らないところでだ

この前少女におつかいを頼んだときに、その店の店主に「お宅の少女可愛い顔するじゃないか」と言われて野菜をサービスしてくれたところから気がついた

そのことについてを聞いたら「・・・・!・・・・!」と喋らずに口パクで手を振って慌てながら部屋に篭ってしまった

その晩、俺は宿屋の部屋に入れず廊下で寝て風邪を引いたのは別の話だが

勇者「昔の話さ、必死で勝ち上がったゲームが終わって、景品の中身を見たら何も無くてな」

少女「・・・・」

勇者「だからゲーム壊して旅という名目で逃げた」

少女「・・・・、」

何かを言いたそうな顔をしているが何も喋らない

いや、そもそも彼女は「喋れない」のだろう

勇者「無理するな、俺はただ独り言を話すだけだ」

よくよく考えてみれば独り言を人に向かって話すのはすでに独り言ではない

勇者「俺は、村一番の勇者だったんだ」

そして俺は語り聞かせるように話し続けた

俺が勇者として認定された話、俺が魔物と戦った話、仲間とであった話、死にかけた話、敵との共闘話、魔王との決戦話

飽きることなく俺は話、飽きることなく少女は聞き続けた

二時間以上は経った、今思えば二時間で語れる人生だったのかと思った

少女「・・・・・・・・」

勇者「ワクワクしすぎだ、結末は――――」




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