10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/04/09(月) 00:14:16.95 ID:Bm6Pf+8o0
『や、やめてくれ、害意は無い』
「ま、魔族…!きゃああ!きゃぁああああッ!」
現地魔族は高い声で叫び、近くに置かれていた家財道具を私に投げつけてくる。
たまらず私は両腕で身体を保護する。
体格差はあるが、この現地魔族の手の器用さは我々カァチルと同じくらいはあるのかもしれない。
器用に物を掴み、こちらに投げつけてくる。
しかしどうか、木より硬いものをなげるのはやめてほしい。
『害意はない、略奪に来たわけではない、我々は確かに交易を断っているが……』
「パパ、パパぁー!」
扉が勢いよく閉まる。
鍵だろうか。何かが閉まる音もした。
『ああ、言葉が通じない…』
小屋から追い出された私は仕方なくうずくまった。
腕の羽根に顔をうずめる。
どうやら我々カァチルは、この島の生物に歓迎されていないらしい。
私はここで、ルピィへの想いを抱いたまま飢え死にするのだろうか。
439Res/300.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。