過去ログ - 桐乃「ねぇ、散歩行かない?」京介「……そうだな、たまには行ってみるか」
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13: ◆Koneko/8Oc[sage saga]
2012/04/11(水) 01:12:06.65 ID:5cnWdTCBo

俺は公園の入り口近くにあった自販機の前で足を止めて、緑茶のペットボトルを二本買った。
取り出し口に手を突っ込みながら、ふと桐乃に目をやる。

「……桐乃も、緑茶で良かったっけか?」

「うん。……どうしたの? あたしに気なんか遣っちゃって」

「いや、そういうわけじゃねーんだけどさぁ……何か、聞いてから買えば良かったかなって」

「あたし緑茶好きだし。……でも、気遣ってくれてありがと」

何でそう思ったのかわからないけど、もし桐乃の彼氏だったら、そうしたんじゃねえかと思ったんだ。

春だから桜が咲いているといっても、何の変哲もない地元の中央公園。
以前は、植物園ですら有り得ないとか言ってたヤツなのに、今日は文句一つ言わなかった。
四月から高校生になるのを前にして、桐乃の中で何かしらの心境の変化があったのか。
しかし、それを確かめる術も、口に出して聞いてみる勇気も今の俺にはなかった。

「ねぇ、あたしが言ったこと聞いてた? 歩いてるだけじゃ何だし、ベンチに座って話さないかっての」

「――え? ああ、歩いてるだけじゃ何だしな、ベンチにでも座って話すか」

「京介のばーか、オウムかっつーの。――行くよ!」

着ているスタジャンの袖を引っ張られ、俺は桐乃にされるがままといった感じで歩いていた。
他人が見たら、俺はどう見ても、彼女の尻に敷かれたマヌケな彼氏ってところかもな。


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