過去ログ - 桐乃「ねぇ、散歩行かない?」京介「……そうだな、たまには行ってみるか」
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20: ◆Koneko/8Oc[sage saga]
2012/04/12(木) 02:21:45.08 ID:ONUfGzjro

お袋なんか俺の陰謀じゃないかとまで言い出すし、俺も濡れ衣を晴らすのに必死だった。
危うく俺とお袋の大喧嘩に発展し掛けたとき、それまで押し黙っていた親父の一言がすべてを決めた。
『桐乃を信じろ』、親父はそう言った後、とっくに気の抜けたビールを飲み干して頭を抱えた。

「あたしの種目は100のスプリント一本だし、目標を決めてしっかりと練習すれば大丈夫」

「桐乃がそう言うなら、素人の俺は何も言えねえけど……。
 でも、何でまた俺と同じ高校にしたんだ? 家族会議のときだって、はっきりと理由は言わなかったし。
 まさか、制服が可愛いからなんて言うんじゃねえだろな」

「あの制服、あたしたちの間でもまったく人気ないって。
 県内で見ても、堂々のワースト10に入っちゃったりしてね」

「そこまで言うか」

「家から歩いて行けるから……って言ったら、京介は信じる?」

「それは俺が高校を決めたときの理由だろうが」

桐乃の入学が決まったとき、俺は嬉しかった反面、複雑な気持ちもあった。
学業でもスポーツでも、俺のずっと先を走ってた桐乃が、急に立ち止まった気がしたんだ。
もちろん、桐乃の成績が落ちたわけじゃないし、高校も推薦で難なく決まった。

「あたしも随分と迷ったんだけどね。
 ……今だから言うけど、京介と同じ高校に決めたのは、あやせの方が先なんだよ」


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