過去ログ - 桐乃「ねぇ、散歩行かない?」京介「……そうだな、たまには行ってみるか」
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38: ◆Koneko/8Oc[sage saga]
2012/05/01(火) 15:56:13.65 ID:uODh40ylo

桐乃は俺の腕からそっと手を離しカーディガンの袖を摘まむと、指先まで袖の中へと入れた。
この陽気だから寒いわけじゃないし、桐乃もどうして良いのかわからないらしい。

「なぁ桐乃、あやせは俺のことが好きなんだって、おまえはそう思ってるんだろ」

「……だって、そうとしか考えられないじゃん。
 京介にしたってあやせのこと、別に嫌いってわけでもないでしょ?」

「否定はしねえけど、俺とあやせが付き合うなんて有り得ないさ」

俺があやせのことを好きだっていうのは嘘じゃない。
あやせが俺の彼女になってくれたらなんて、本気で思っていた時期もあった。
しかし、黒猫が同じ高校へ入学して来た途端、俺の心が急速に黒猫へ傾いたのも事実。

黒猫から告白され、あやせのことなどすっかりと忘れて黒猫と付き合うような俺さ。
結局のところ黒猫には振られたけど、あやせから好かれる資格なんて、俺には微塵もないってわけ。

「だけど京介が好きになる女の子って、どれも黒髪ロングばっかだよね」

「あのなぁー、俺の好みなんかどうでもいいだろっての。
 それに俺が黒髪ロングが好きなわけは――っと、今のは無しだ、聞かなかったことにしてくれ。
 俺、ちょっとトイレ行ってくっから。ついでに何か飲物も買って来てやる」

桐乃が俺の腕を掴みかけたところを間一髪でかわし、俺は一目散にトイレに向かって走った。
背後で桐乃の罵声が聞こえて来ようが、取りあえずここは時間を稼がねえとな。


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