過去ログ - 桐乃「ねぇ、散歩行かない?」京介「……そうだな、たまには行ってみるか」
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46: ◆Koneko/8Oc[sage saga]
2012/05/05(土) 23:32:35.31 ID:x7yyTIE9o

俺の話を桐乃がどう受け取ったかわからないが、俺は黒髪ロングだから好きだというわけじゃない。
長い黒髪の女の子を見るたび、俺の目には幼かった頃の桐乃の姿が浮かんで来るんだ。

俺に髪をとかしてもらっていたときの桐乃の笑顔は、今も俺の心に鮮明に残っている。
あの頃にもう一度帰りたいと願ってみても無理なことだし、それは俺も十分にわかっている。
世間から見れば俺はもう大人の仲間入りで、桐乃も来月になれば高校生だ。

「何だか想い出話になっちまったみたいで……ごめんな」

「そんなことないって。あたしは、聞かせてもらって良かったと思ってる」

「そうか。だったらいいんだけど……」

普段の生活の中で、俺が桐乃との年の差を意識することはほとんどない。
いつだって桐乃は俺に上から目線で命令するし、俺もなぜだか桐乃の命令には従っちまう。
しかし、小学生の頃なら三つも年が離れているのは大きな開きだ。

桐乃は俺の言うことなら何でも信じて疑わなかったし、いつも俺の後を小さな体で追いかけて来た。
俺にとって桐乃は、ときには従順な家来であり、命を賭しても守るべき大切な宝物だった。

「……そうだ、あたしが京介の妹に代わって言ってもいいかな」

「おまえが、俺の妹に代わって何を言うつもりなんだよ」

「細かいことはいいじゃん。えーと……ずっと大切にしてくれて、ありがと」


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