過去ログ - 桐乃「ねぇ、散歩行かない?」京介「……そうだな、たまには行ってみるか」
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54: ◆Koneko/8Oc[sage saga]
2012/05/12(土) 02:03:15.50 ID:r+5cwEM4o

左手にたこ焼きのパック、右手にたこ焼きの刺さった爪楊枝を持っている俺は隙だらけだった。
俺の両手が塞がっているのを見て、桐乃は鼻をクンクンさせながら顔を近付けて来る。

「――本当に嗅いでんじゃねーよ!」

「ばーか、冗談に決まってんじゃん」

「ふざけてねーで、とっとと食えよ! 俺はもういいから、残りはおまえにやっから」

「ふん、そう言うと思った」

俺の分だったたこ焼きに爪楊枝を突き刺し、満足そうな笑みを浮かべる桐乃。
たこ焼き一つで笑顔になるなら、俺がわざわざたこ焼き職人にならなくたっていつだって買ってやるさ。

大学の四年間という貴重な時間をフルに使って、俺は将来の進むべき道を決めなくちゃならない。
そして、同じくらいの時間を掛けても解決しないといけない課題がもう一つ。
もしかしたら、こっちの方が大問題かもしれないけど。

「ねぇ、京介は車の免許はいつ取るの? 夏休みまでには取れそう?」

「まぁそのつもりだけど。
 駅の近くに教習所あるの知ってるか? あそこなら、大学の帰りでも寄れると思うし」

「免許が取れたら、一番初めに誰を乗せるの? もしかして……麻奈実さん?」

桐乃はいつの頃からか、麻奈実のことを地味子とは呼ばずに「麻奈実さん」と呼ぶようになっていた。
以前、俺がそのことを桐乃に尋ねたときも、桐乃は笑うだけで教えてはくれなかったが……。


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