過去ログ - ウルフルン「食っちまうぞー!」みゆき「きゃー!」
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285:>>1 ◆eu7WYD9S2g[saga]
2012/04/28(土) 23:15:18.13 ID:R+8qzPw10

晴れ渡る青空のような――空は生憎の雨模様だったが――清々しい笑みが、冷たい湿気にけぶる天が下を照らし出した。
弾むような足取りで駆け寄ってくる少女を見て、狼は内心でほくそ笑む。
どこまでも想像に違わない反応である。
どこまでも純粋で、健気で、疑うことを知らない――――


『へー、私そんなの初めて聞いた! オオカミさんもウルトラハッピーになれるんだね! どんなお話なの?』

『疑うって言葉を知らない、お前みたいに能天気で脳みその足りてない赤ずきんに』

『なにそれ、ひっどーい! もっと他に言い方ってものが』



『疑うことの大切さを、狼が教えてやる話だよ』



ひねり殺したくなるほどに、まっさらで穢れのない笑顔。


『…………え?』


腕の筋肉をしなやかに伸ばし、汚れた掌をかざし、鉤爪を薄闇に光らせる。
少女の華奢な肩口に掴みかかり、少し力を入れただけで折れてしまいそうな細い腰を乱暴に引き寄せ、涎の滴る顎を大開きにする。
そして、極上の霜降り肉のごとく獣欲を刺激してきてやまない、みずみずしさの弾ける首筋に牙を立てる。

ただそれだけの、単純極まりないルーティンワークである。
悪役を悪役足らしめる、否、狼を狼足らしめるには十分すぎるほどの、“いつもの作業”。



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