過去ログ - 姫子「グッド・ラック」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県)[sage saga]
2012/04/15(日) 10:02:38.26 ID:45Owf8ybo


風子「ごちそうさまでした」

姫子「ごちそうさまです」

「はいよー」


代金を支払い、客室に戻る。明日の準備をしよう。

歩いていると他の乗客もちらほらと見えたのでなんとなく安心する。


風子「もし、この船に誰も乗っていなかったらどうなるかな」

姫子「船が止まる」


うーん……。
興味ないみたいだから、この話題は止めておこう。
後でしよう。


風子「お風呂は後でいいよね」

姫子「うん。食べ終わってすぐより、1時間後くらいがいいかも」

風子「そうすると、入浴は8時だから……、乗務員さんに何時まで入れるか聞いてくる」

姫子「じゃ、先に戻ってるよ」

風子「うん」



姫ちゃんと別れて一人で船内を歩く。

向こうに家族連れが見える。子どもが走っているのを両親が暖かく見守っている。
いい光景だと心から思える。

朝が来ないで、この時間が続けばいいと思ってしまった。
それが叶えば、子どもはいつまでも無邪気なままで走り回れる。
父と母は一緒に並んで子どもを愛おしく見つめられる。

だけど、時間は流れて朝は必ず来てしまう。
いつか、あの子どもも私と同じ歳になって、違う世界を見ることになるんだろうな。

時間は止まらないから貴重なんだって教えられた。
だからいつまでも変わらない時間が続いて欲しとも願ってしまう。

掌で腕時計を包む。

まだ初日なのに、どうしてこんなこと――




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