過去ログ - 姫子「グッド・ラック」
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68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県)[sage saga]
2012/04/16(月) 21:32:21.68 ID:jhabFmV8o


叔母「夏ったら、むぎ茶なんか出しちゃってー」

風子「……」


テーブルに用意されたコップを見てつぶやく叔母さん。
冷蔵庫を開けてアルコール入りむぎ茶を取り出す。


叔母「どう?」

風子「……」


心が揺れる。でも、明日が早いので、我慢。


風子「朝早いので、お気持ちだけいただきます」

叔母「そう、残念ねー……」


バタンと冷蔵庫の扉が閉まる。
叔母さんと一緒に晩酌をすることなんてもうないんだろうな。
そう感じたら、少しだけ寂しくなった。一緒に過ごしたのはたった数時間なのに。


姫子「風子、ドライヤー空いたよ」

風子「うん」

叔母「姫子さんに話があるんだけど……」

姫子「は、はい……」


なんだろう……。
気になるけど、髪を乾かすという決められた役をこなさなくてはいけない。
話を聞きたいから残る。なんて理由では許されないみたいに思った。


カチッ

ブォォオオオオ

熱風がかかる。寸前に叔母さんの声が聞こえた。
あの二人のことなんだけど、と……。

なんとなく分かってしまった。その話の続きを。


冬ちゃんは命を落としそうになったことがある。
病院のベッドの中、夏ちゃんが居眠りをしている隣で。

それは高校に入ってすぐのこと。



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