過去ログ - 介旅「救ってやるよ。お前も、お前の世界も」一方通行「……フザけンな」
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27:翼厨 ◆Stw.e6Ocjg[saga]
2012/05/05(土) 08:07:45.23 ID:bMqfTQZRo


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「よぉ、久し振り」

「……またこの夢か……」


介旅初矢は、真っ暗な空間の中に立っていた。

前後左右どころか、上下すら不覚。
床も天井もない、ただひたすらに闇が広がっている。

その中に一つだけ、スポットライトを照らしたように明るく浮かび上がる存在があった。

凶悪な顔に、白衣を纏った男。
服装はまるで研究者のようだが、それにしては体格がゴツすぎると介旅は思う。


「だから夢じゃねぇっつってんだろが。理解力のねぇガキだな。
が だから……ってクソ、音が飛びやがる……」

「……ハァ……どうせ夢に出てくんなら美少女がいいなー……。
こんなオッサンと二人きりの夢とか誰得だよ」

「コッチが何とか頑張って伝えようとしてる時に変な妄想してんじゃねぇ!
ってかお前現実でも美少女が近くにいんだろがウチの那由他ちゅわんとかよぉ!!」

「夢の中だからこそ出来ることってあるじゃないっすかー分っかんないかなぁ」

「お、ようやく会話が成立したな、うん。じゃあ本題に入るが……」

「じゃあ僕そろそろ現実に戻るんで」

「おぉぉぉぉいちょい待てクソガキ!」


何かオッサンに呼びかけられてるけど、ぶっちゃけ何の後ろ髪も引かれない。
これが萌え系美少女だったら話は別だったのだろうけど。

そんなことを考えながら、介旅の意識は徐々に覚醒へと向かう。


「オイ! 早く伝えねぇと間に合わなくなるかも知れねぇってのによぉ!!」

「はいはい、また今度でー」


気の抜けた返事を返す頃には、暗黒の世界はほとんど霞んで見えなくなっていた。

だから、


(……ん? "ウチの"那由他……?)


頭に浮かんだその違和感を解消することは、叶わなかった。






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