過去ログ - 芳川「ミサカが一匹、ミサカが二匹……」
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10: 1182号と根性野郎[saga]
2012/04/20(金) 20:17:26.56 ID:rMrBg6Mb0

《削板軍覇》


「ミサカには行かなければならない所があるので、そろそろ失礼します。」

パトロールを開始して小一時間がたったころ、アイツはそう言って持ってきていた大きな鞄を手に取った。
そういえばアイツは、名前は忘れたが結構有名なトコの制服を着ていた。
学生っていうのもなかなか大変なモンなんだな。改めてそう感じた。まあ俺が言うのもおかしな話だが。

「だからミサカは・・・・・・ミサカは・・・・・・」

目の前でアイツはなにか葛藤しているようだった。
なに悩んでるんだ?悩み事があるならなんでも言えよ。根性の無えやつがいるなら、俺がまとめてぶっ飛ばしてやる。


――「また、アナタのパトロールとやらについていってもいいでしょうか。」


「・・・・・・は?」

ついつい口に出てしまった。いったい何回目だったんだろうか。アイツの発言に驚いたのは。
そのとき、俺は断るべきだったんだろう。
いくら生徒の多い第7学区とはいっても、路地裏には学生狙いの根性無しがうろついている。
俺がついていたとしても危ないことに変わりは無い。

だが、もし時間を巻き戻したとしても俺はイエスと答えただろう。


理由の一つは俺が素直に嬉しかったから。そしてもう一つは――


なんでだろうな。本当になんでそう感じたんだろうな。
――常時ぼんやりとしているアイツの目に、どこか悲壮感がただよっていたような気がしたんだ。





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