過去ログ - 芳川「ミサカが一匹、ミサカが二匹……」
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15: 1182号と根性野郎[saga]
2012/04/20(金) 20:23:22.68 ID:rMrBg6Mb0


《1182号》


「おまえ・・・・・・」

アナタに見つかってしまいました。とうとう気づかれてしまいました。

絶対にアナタにだけは知られたくなかったミサカの正体。

妹達が説明を始めました。
ミサカたちがクローンだということについて。

ミサカたちが普通の女の子などではないということについて。

説明が終了し、他の妹達が背を向けていく中、ミサカは一歩も動けませんでした。
アナタの顔が見られませんでした。
気持ちが悪い。信じられない。悪夢だ。恐ろしい。イヤだ。逃げたい。
きっとアナタはそういう顔をしている。

だって、ミサカはそんな人の顔をネットワークを通じてたくさん見てきましたから。
だから、全て終わったと思ったのです。



しかし――――

「おまえ、なんでこんな危ない所でうろうろしてんだ!?」

そのときアナタが発した言葉はミサカにとって信じられないものでした。
聞き間違えたのかと思いました。本当は何も分かっていないのではないかとさえ思いました。
ミサカはクローンですよ?実験動物なんです・・・・・・無意識のうちに呟いていました。
でも、やはりアナタが発したのはミサカを否定する言葉ではなく――――


「なに言ってんだ。そんなこと関係ねえよ!!!」

普段と変わらない、暖かくて、やさしい――――

「おまえがクローンだったっていいじゃねえか!!」


そのとき、ミサカは――――


「そんなことを気にする根性のねえやつら、俺がまとめてぶっ飛ばしてやる。それに、」


――――――ミサカは何も言えませんでした。なぜなら――


「おまえは俺が見る限りすげえイイヤツだ!!!」




ミサカは泣いていたから――――






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