過去ログ - 男「惑星クレイでカードファイト」【ヴァンガード】
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104: ◆0P69WzWl.g[saga]
2012/05/13(日) 21:56:48.15 ID:xumTBqHSo

〜〜〜

アルフレッド「さて、話を聞こうか。先導者殿」

男(どうしてこうなった……)

 目の前にいるアルフレッドは私服であった。ブラスターブレードと同じく見慣れない。
 二人がいるのは私室であった。やはりそれほど大きくもない、豪奢の欠片もない遠慮した部屋だ。

 男は焦っていた。こんな風に彼のプライベートに踏み入るつもりはなかったのだ。
 しかしどうにも、彼は今日の仕事を終えて部屋に引き返すところだったらしい。それなら明日で……と、そのつもりだったのだが。

アルフレッド『先導者殿の用件となれば、私にとっては急務だよ。部屋でよければ話を聞こう』

 という事になってしまったのだ。
 ここまでになってしまうとむしろ好意を無下にする訳にもいかない。

男「あー、いや、えっと……」

 手持無沙汰に部屋を見回すと、そこには一枚の絵画があった。
 赤き空の下に広がる剣の荒野、大地に剣を預けた若き騎士王とその傍らの騎士――カードにおける『アルフレッド・アーリー』に酷似している。

男「これは……」

アルフレッド「若く、まだ愚かだった私だよ。良き思い出でもあり、そして自分への戒めのつもりでもある」

男「愚か……?」

アルフレッド「この時の私は、敵を倒せば平和が訪れると思っていた……和平も、外交も、貿易も、そんなものは日和った考えだと思っていた」

 懐かしそうに、アルフレッドは目を細める。

アルフレッド「――そして、無二の友を失った」

男「……それは」

アルフレッド「そこに描かれているのは君の知るリューという男ではない。先代のブラスターブレードだ」

 ブラスターブレードとは勇気の兵装の名であり、それを受け継いだ騎士の名。
 ならばリューの前にもブラスターブレードがいるのは道理だ。

男「友達が死んだから、今度は一滴も血を流さない戦いっすか? そんな、極端な……」

アルフレッド「そうかもしれん。何分、不器用でな」

 苦笑するアルフレッドの表情の奥には、何か複雑なものがあった。
 それ以上は踏み込めない。そう判断し、本題に切り込む。



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