過去ログ - 男「惑星クレイでカードファイト」【ヴァンガード】
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◆0P69WzWl.g
[saga]
2012/05/02(水) 01:24:00.64 ID:7CZyTango
ゴヴァノン「へっへっへ、ブラスターブレードの旦那。あんたが来るなんて珍しい」
BB「俺が武器を欲しい訳ではない。彼に儀礼用の剣を見繕ってほしいのだ」
ちらと、ゴヴァノンの瞳が男を捉える。蛇がなめまわすかのような、その視線。
ゴヴァノン「……ほっほぉー。その恰好、あんたが噂の先導者様ですな」
ゴヴァノンは、にたりと笑う。
ゴヴァノン「となれば、旦那。見た目に雄々しいものをとにかく選べばいい訳で?」
BB「あぁ、頼もう」
ゴヴァノンがパチンと指を鳴らす。するとどこに隠れていたのか、可憐な少女たちが店中を飛び回った。
しばらくして、一振りの刀剣がゴヴァノンの手に収まる。
ゴヴァノン「これなんかは如何でしょう? メガラニカで採れる海底の宝石をあしらった、この世に二つとない宝剣でさぁ」
柄に鞘にと蒼い宝石があしらわれた剣だ。鞘から抜けば、刃も美しい銀色に輝いている。
男には剣の実用性というものは分からないが、少なくとも目の前の剣がそこらの美術品と同等程度には美しい事が分かった。自然と感嘆のため息が出る。
BB「気に入ったようだな、先導者殿」
男「え……っ、あ、でもさ! 良く考えたら俺、金も何もないんだけど!」
BB「ここは俺が払っておくさ」
差し出された紙にリューがサインをする。この世界での金の単位は分からない、男はただぼうっとその背中を見つめているしかない。
ゴヴァノン「しかし、ブラスターブレードの旦那も豪儀な事ですなぁ。一等地に屋敷三軒買えるほどの金額を即決とは」
男「ぶっ!」
吹いた。
BB「どうした?」
男「た、っ、たっ、高いわー! なぁ、俺結局そんなに剣振る事も無いんだし、そこまでのものはいらないって!」
BB「気にするな、こんな機会でもないと資産を使う事はないんだ」
金ではなく資産と言うあたりが、動く金の大きさを物語っている。
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