4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/04/22(日) 15:13:32.98 ID:8NfE8mWF0
なお「れいか、疲れてるみたいだね」
なおの手が伸びてきて、私の前髪を押し上げ額に触れる。
触れている部分が徐々に熱くなっていっている気がして、声が掠れた。
れいか「そう、かしら?」
じっと見つめてくるなおの瞳に、自分は疲れているのだろうかと思考する。
大変なことだけれど仕事自体は楽しくて、疲れるとは思ってもみなかった。
それに、早く済ませればまたなおや皆との時間が増えると、ただ頑張っていただけ。
なお「そうだよ。ここ最近顔色悪い。ほら、隈もできてる」
額にあった手が目元を指差すように触れる。
朝、鏡で見た時はなかったような、けれどなおが言うならあるんだろう。
いつも、自分よりも私のことを言い当ててしまう彼女だから。
れいか「なおには分かっちゃうのね」
なお「分かるよ。何年の付き合いだと思ってるの?」
なおにとっては些細な言葉かもしれないけれど、私にとってはとても喜ばしいことを告げられて口元が緩んだ。
なお「れいか」
名を呼ばれると同時に、なおが私の首に手をまわし抱きついてきた。
れいか「ひゃっ……なお!?」
驚いて素っ頓狂な声を上げてしまう。
汗と柑橘系の制汗剤が混じった甘酸っぱい匂いが鼻腔を満たし、上半身に感じるなおの体温と共に私の心拍数を上げていく。
そんな私を知ってか知らずか、なおは私の頭を優しく撫で始めた。
なお「あんまり煮詰めちゃ駄目だよ。れいかは時々頑張りすぎて熱出しちゃうんだから」
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