過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/04/24(火) 23:27:47.96 ID:qSbSwrSBo




 トンボは「ときどきは休みたかった」と言った。「そっちと一緒だよ」とも言った。
 でも、俺は別に休みたくはなかった。休むというなら最初から最後まで休んでいたし、それで困っていなかった。

 だから、彼の言葉は少しだけ的外れだったのだ。

 俺とトンボが入部した自然科学部は、部活動強制所属のうちの学校で、活力のない学生が生き残るための受け皿だ。
 現在の部員数は五名。そのうち男子が三名、女子は二名。

 三年の"ハカセ"が部長をやっている。彼も同じ小学校出身で、昔はよく遊んだりもした。
 もちろん、長い空白期間を挟んだあとでは、ただの先輩となってしまったのだが。

 自然科学部の活動は至ってシンプルだ。

 何もしない。

 部員たちは好きなように過ごす。話をしてもいいし、話をしなくてもいいし、何かしてもいいし、何もしなくてもいい。
 ただ、週に一度、水曜日に必ず部室を訪れ、下校時刻までぼんやりと過ごせばいい。
 
 活動の成果を求められることはないし、顧問もめったに部室に出てこない。




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