過去ログ - 後輩「それじゃ、本当にこれでお別れです」
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139:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/01(火) 20:55:14.06 ID:8IGpIStuo





 スズメはいつも、そんな俺のことを笑った。

「ばかみたい」

 彼女の表情は夏の空の下で見るにはあまりに白すぎた。

「上手に社会に適応して生きていく自信がないから、"この世界には適応してまで生きていく価値がない"って思いたいだけでしょ?」

「そういう見方もできるかもしれない。でも、本当のところどうなんだ?」

「なにが?」

「こう言ったらなんだけど、俺はクズだよ。無能だ。普通のことすらまともにこなせない。際立った才覚もない。
 そんな奴はさ、この社会にはいらない奴だ。いらない奴には、誰も優しくしない。
 だったら、なあ、死んだ方がマシなんじゃないか? 俺みたいな奴は。死んじまったほうが幸せなんじゃないか」

「知らないよ、そんなこと」

 彼女が笑うたびに風が吹く。入道雲が一秒ごとに形を変えていた。

「自分で決めなよ、どうするかくらい」




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